【キャリア】未経験からITエンジニアになる具体的な方法(ロードマップ編)
私は、大学を卒業してから、フリーターをしていました。今、考えると本当に何も考えずに生きていたと思います。
そして27歳のとき、未経験でIT系の会社にSEとして転職(※)しました。
※一応、第二新卒で就職という形でした。
ちなみに今は、欧州系のITコンサル企業で働きながら、次のステップを考えております。
本ページでは、ITエンジニアになりたい又はIT業界に就職・転職したいという方から、とりあえず興味あるので何から取りかかればいいか知りたいというような方のために、ITエンジニア(プログラマー、システムエンジニア)になる具体的なステップを書いていきたいと思います。
■本ページの対象者
・学校を卒業してから、就職せずにニートやフリーターをしている方
・今は別業界で働いているが、IT系の職種に興味があり、転職したいと考えている方
・IT業界で働いているが、技術系職種ではない又はITスキルが低いため、エンジニアにキャリアチェンジしたいと考えている方
・どうしても在宅で食べていくスキルを手にしたい(手に職をつけたい)と考えている方
■未経験からITエンジニアになる手順(概要)
具体的な内容は、この後書いていきますが、まずは手順の概要を以下に書きます。
※【】内は、参考までにざっくりかかるであろう時間を書いてみました。
- IT系職種について知る【10分~1時間】
- IT業界またはITエンジニアが活躍できる業界について知る【10分~1時間】
- プログラミングまたは開発業務を仕事として取り組めそうか確認する【30分~2時間】
- プログラミングの基礎を学ぶ【数日~1か月】
- 資格を取得する(※任意)【数週間~数ヵ月】
- 学んだ技術で何かを作ってみる【1日~数週間】
- 就職・転職活動をして、IT企業で働き始める【数週間~数ヵ月】
いかがでしょうか?
この7ステップにおいて、すでに実施したというステップがあれば、スキップしても問題ないと思います。
例えば、すでにIT業界にいる方や、ITエンジニアとしてやっていくという覚悟が固まっている方は、上記のステップ1~3はスキップ出来ます。
いずれにしろここで重要なことは、
仕事の内容や業界について知り ⇒ 技術的な基礎を学び ⇒ 資格や具体的な成果物を作るなどでアウトプットを準備し ⇒ 働く場所を見つける
という流れを理解することです。
それでは、上記7ステップの詳細について説明していきます。
■未経験からITエンジニアになる手順(詳細)
1.IT系職種について知る【10分~1時間】
このステップでは、IT系の仕事ってどんなことするの?という知識を身につけます。
ネット上でさくっと調べれば10分で完了しますし、より自分のやりたいことを検討したいという方は、さらに時間を費やして調べてもいいと思います。
まずはざっくり把握出来るように、別記事に書いてみました。
2.IT業界またはITエンジニアが活躍できる業界について知る【10分~1時間】
ステップ1で仕事の内容が分かったところで、働く業界について知りましょう。
- どんな企業があるか
- どのような商品やサービスが開発されて売られているのか
- 業界の雰囲気は?
- IT企業の働きやすさは?
- 非IT企業内で働くITエンジニアの働き方とは?
このステップの目的は、自分がどういう世界で仕事が出来るのかを知り、どういう組織で仕事をしたいのかを考えることです。
実際に働いてみないと分からないではなく、事前に色々調べまくって、少しでも自分のモチベーションがあがる業界、組織を見つけましょう。
もちろん未経験の方は、最初の会社から欲を出すと、そもそも内定が取れないということも考えられます。経験が積めることが最優先としても、少しでも自分の興味が持てる事業をしている業界や企業で働くことも大事だと思います。
この業界は残業が多そう、またはブラック企業が多そうだなあ、ということを事前に認識しておくことも大事だと思います。
3.プログラミングまたは開発業務を仕事として取り組めそうか確認する【30分~2時間】
このステップでは、実際にプログラミングをしてみることをおすすめします。
ステップ1、2で働くイメージが湧いてきたでしょうか?
ステップ1、2で働いてみたい!と思えた方は、実際にプログラミングをすることで、ITエンジニアとして働いてみたいか、働くイメージが持てるかどうかをさらに確認しましょう。
といっても、プログラミングはちょっとやそっとで上達するものではありません。まずは簡単なプログラムを書いてみて、仕事に出来そうかのイメージを持ちましょう。
ここで万が一、これは生理的に無理だと感じる方も中にはいるかもしれないので。ただ、プログラミングは学べば誰にでも必ず出来ます。スーパープログラマーじゃないと、IT系職種に転職出来ないというわけではありません。
是非、簡単なプログラミングを経験してみて下さい。
行動しましょう。
おまけ: ステップ1~3までの実行手段について
ここまでの1~3までのステップ(IT職種、業界について知り、実際に手を動かしてみるという作業)は、ネット上の情報のみで完結できる作業です。
ただ、自力で実行するには検索力が求められますし、プログラミングを体験するのも何をどう始めればいいか迷うかと思います。
そういったIT知識に自信がない方や入門者の方におすすめ出来る書籍を最近読みましたので、別記事にて紹介させていただきます。
気になる方は、この本を読みながら、実際に手を動かしてみて下さい。
本ページで紹介しているロードマップのステップ1~3はカバー出来る内容になっています。
また、動くものを作って公開してみるという点では、ステップ6もこの本ではカバーしています。
ただ、本ロードマップで意図している、就職・転職でアピール出来るレベルのものは、この書籍では作れませんでした。
そのため、あくまでも本ロードマップのステップ1~3を実行するための一つの手段として、この本を読んでみるか検討することをおすすめします!
4.プログラミングの基礎を学ぶ【数日~1か月】
さて、ここからは、実際に仕事をこなしていくためのスキルを習得開始します。スキルの土台を準備する感じです。
ステップ1~3は、IT職種に就く決意を固めるためのステップでした。
ステップ4では、実際に仕事をするための基礎力をつけます。
RPGゲームで言うと、初めて戦闘をして、経験値を獲得し、レベル1、2、3とレベルアップする段階です。簡単な戦い方を身につけるステップです。
また、ステップ4では、単純にスキルを習得すること以外に、別の意図が存在します。
それは、最低限のスキルを身につけておくという行動を起こすことで、就職・転職したい会社に、未経験でも本気でIT系の仕事に就きたいということをアピールするということです。
補足:採用側のIT企業が考えていること
IT系企業との採用面接の場合、「やる気あります」という意気込みは、口頭ではなく、行動を起こしているかどうかで伝える必要があります。
つまり、履歴書や経歴書などからでも分かるような目に見える実績として、企業にアピール出来ることが当然の世界なのです。
「やる気あります」と言って、実際はプログラミング言語の学習をしたこともなく、資格も取っていない、何も行動していないという状況では、暗黙の内に「やる気ないです」と言っているのと同じです。
今の時代、IT技術を習得する情報はネット上に無料で転がっています。その情報を自分で収集して、スキルを習得しておくことは、最低限やっておくべきことだと企業は考えています。
実際の実務経験は未経験でも大丈夫ですが、出来ることをやっていないということは、自ら行動を起こせない人だということです。
逆に、何も行動を起こしていない(スキルを習得していない)ような人でも、採用しているIT企業はブラック企業だと思って下さい。そういう企業は、スキルがない新人でもプロジェクトに送り込むことで、売上を立てている可能性が高いです。
後々あなたが苦しむことになる確率が高いということです。
さらに言うと、それでもいいからとりあえずIT業界に入りたいという方は、ガンガン応募して面接を受ければ、そういうブラック企業にとりあえず正社員として就職・転職することは可能だと思います。ただ、何らかの事情がない限りは、おすすめ出来ません。単純に、仕事が辛くなるだけですし、将来のキャリアアップのためのスキルも身に付かない可能性があります。
プログラミングの基礎を学ぶことは、IT系職種のベースとなるスキルです。
中には私はプログラマーになりたいわけではないから、プログラミングはやらないという方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、プログラマーになるならないに関わらず、IT系職種に転職したい場合、プログラミングの基礎を知っておくことが、ほとんどの企業に求められます。
例えば、上流SE(※)やITコンサルなど、開発(プログラミング)自体を主な業務としていない職種の方が所属する会社でも、入社後に、プログラミングを研修の一部として学びます。
(※上流SEとは、要件定義や設計などを主な業務とするエンジニアです。)
本ページを読んでいるあなたは、未経験でIT企業にITエンジニアとして就職・転職したいと考えていると思いますので、プログラミング経験は必須になります。
※ステップ4のプログラミングの基礎をどう学ぶべきかは、プログラミング言語の選定や教材選びなど、入門者には難しいと思います。
取り急ぎ、おすすめの学習方法として、以下にいくつか書いておきます。
詳細は、別記事ででも、ご提案出来ればと思います。
5.資格を取得する(※任意)【数週間~数ヵ月】
資格の取得は任意です。
が、ステップ4でプログラミングの基礎を身につけたかと思います。
その行為を証明するための一つの手段として、資格の取得をおすすめします。
また、スキルの証明以外に、あなた自身のやる気を企業に伝えるための手段としても、資格取得はおすすめです。
日本のIT企業、主にSIer(※)の多くが、資格の取得を入社後も奨励しています。
※えすあいあー:システムインテグレータのことで、主に業務系システムを開発するIT企業のことです。
おすすめの資格としては、以下のようなものがあります。
>国家資格
- 基本情報
- 応用情報
>民間資格
国家資格は、特定の技術ではなく、IT系知識全般を問うものです。
民間資格は、ある特定の技術レベルを証明する資格です。
6.学んだ技術で何かを作ってみる【1日~数週間】
ここでは、就職・転職活動時にさらにアピール出来るものを準備しましょう。
これまでに学んだスキルを活かして、Webページやデスクトップアプリなどを作ってみましょう。
※内容が重たいので、別記事で書いていきたいと思います。
7.就職・転職活動をして、IT企業で働き始める【数週間~数ヵ月】
ステップ7では実際に行動して、働く場所を探しましょう。
見つけること(内定をもらうこと)はもちろん大事ですが、まずは行動してみることが大事です。
※めちゃめちゃ内容が重たいので、別記事で書いていきます!!(笑)
おまけ: ステップ4~7までの実行手段について
ステップ4(プログラミングの基礎学習)からステップ7(就職・転職活動)までのステップを実行するために使えるサイトが存在します。(※ステップ5の資格取得は除きます。)
それは、Graspyというサイトです。
このサイトでは、HTML・CSSの基礎から、Ruby・Railsを学ぶことが出来ます。その他にも、AIの基礎やデザインを学べるコースがあります。
IT企業の求人も掲載されており、そこから実際に応募することも可能です。
Graspyは、全て無料で利用出来るサービスです。学習から求人応募までの一連の作業がひとつのサイトで出来ます。こういうサイトは、Graspy以外には存在しないと思います。(少なくとも無料のサービスとしては。)
以下の記事で、Graspyのサービスについて説明してます。
ステップ4~7の実行手段の一つとして、楽しく取り組めそうだなと感じたら、試しに利用してみて下さい。どうせ無料です。
実際に使ってみて、退屈だと感じたら、他のサービスを探しましょう!楽しくないものは続きませんので。
さて、ざっくりですが、ステップ7まで説明してきました。
繰り返しますが、ここで大事なことは
仕事の内容や業界について知り ⇒ 技術的な基礎を学び ⇒ 資格や具体的な成果物を作るなどでアウトプットを準備し ⇒ 働く場所を見つける
という流れに沿って、知識やスキルを最低限身につけることです。
これが、正しくきっちりと実行出来れば、未経験からITエンジニアにジョブチェンジすることは必ず可能だと考えています。
■参考:筆者の略歴
参考になるか分かりませんが、未経験からSEに転職した私の略歴を、本ページでもさくっと書いておきます。
23歳 短大卒業、フリーター(日雇い→アルバイト→契約社員)として働き始める
26歳 ワーホリで半年間、海外で生活する
27歳 IT未経験から中小SIerに就職(初めて正社員として働く)
31歳 ITコンサル企業に転職
32歳 ベンチャー企業に転職
33歳 外資系ITコンサル企業に転職
今回は以上です!
長くなりましたが、今何しないといけないんだっけ?という時に見返して、やるべき行動を取っていくことで、一歩ずつ前に進めると思います。
今後は実践編として、各ステップで具体的にどのような手段があるかを別記事で書いていきたいと思っております。